ニュージーランド南島の世界遺産、ミルフォードサウンド(Milford Sound)に日帰りバスツアーで行ってきた。クルーズ船に乗って初フィヨルド体験!
2014年の1月末、ニュージーランドに行った際に南島にあるミルフォードサウンド(Milford Sound)に行ってきました。クィーンズタウンから日帰りバスツアーで行ってきたのでその道中も交えてご紹介します。
ミルフォードサウンド(Milford Sound)
ミルフォードサウンド(Milford Sound)とはフィヨルド(氷河による侵食でできた入り江)のことです。公式のHPはこちら。日本語です。
クイーンズタウンの西北に位置していますが、いざ行くとなるとグルっと遠回りして片道4時間近くかかります。
ミルフォードサウンドには一般観光客向けの宿泊施設が少なく(トレッキングをする人向けには結構あるようです)、多くの観光客はクイーンズタウンから日帰りで来るか、パッケージツアーの道中に組み込まれてやってくるようです。
ニュージーランドは日本と同じ右ハンドルなのでレンタカーという選択肢もあるかと思います。ただ、曲がりくねった山道や途中狭いトンネルがあったり、なによりも絶景の誘惑でわき見運転の危険が大きいので、今回はバスツアーを利用することにしました。
バスなら思う存分景色も見れるし、疲れたら寝れるし、道中にお酒も頂けます。気になった場所にちょっと立ち寄るなど、旅の柔軟性は低くなりますが、なにせ遠距離なので時間に余裕もいので、結果的には(個人的には)バスがベストだと思います。
片道4時間近いバスの旅ですが、道中は食事休憩やら観光スポットやら立ち寄ってくれますから飽きることはありません。また、帰りはたいてい疲れて寝てしまいますね。
バスの旅
バスは朝早くクィーンズタウンの集合場所を出発します。
出発早々、クイーンズタウンのワカティプ湖畔を走るバスからの眺めが綺麗です。その後も、のどかな風景が続いて全く飽きません。
ちなみに今回乗ったバスはこんな感じで天井がガラス張り!
山間に入ると天窓から緑が見えてオープンカーに乗っているような開放感が素晴らしかったです。(後にビデオ映像あり)
ミラー湖
バスの旅も半分を過ぎると次第に山間部に入ってきて、期待も高まってきます。そんな頃に立ち寄ってくれる観光スポットがミラー湖です。(バスツアーの内容や時間的余裕にもよります)
その名の通り、鏡のような湖面が自慢の湖で、車道のすぐ脇にあります。
ウッドデッキの観光用道路があるので、そこを歩いて湖のすぐ脇まで見に行けます。
写真をご覧の通り、見事に空と山が写って鏡のようでした。
地形的に風が起きにくいのか、まったく水面が揺れません。訪れた時間帯の光の角度も絶妙なのかもしれません。これはこれで観光スポットとして十分楽しめます。
バスは先回りして観光用ウッドデッキの終点で待っていました。英語ガイド(大抵は運転手が簡易ガイドを兼ねる)のバスに乗ってヒアリングに自信がなくても、同乗した他の観光客を覚えておいて(さりげなく)後について行くと間違い無いです。
ホーマートンネル
いよいよあと一山越えればミルフォードサウンド、というところまで来るとトンネルが待ち構えています。このトンネルは一車線しかない細い道なので信号があり、タイミングによっては入り口で待つことになります。
この信号はかなり時間が長いようで、すぐ脇に大きな駐車場があり皆そこに車を置いて休憩して待っています。バスもそこに停車しするので、乗客は下車してあたりの景色を楽しむことができます。
トンネルを抜けるとつづら折りの下り坂に入りますが、もうその時点で地形がフィヨルド状になっていて、海水のなくなった広大なフィヨルド地形の谷底を車で走っているような感覚が楽しめます。
バス道中のビデオ映像
ミルフォードサウンドへ行くバスツアー道中のビデオです。ホーマートンネルやトンネルを抜けた後の景色を収めています。(時間:1分、音声なし)
ミルフォードサウンド
クルーズ船出航
トンネルを抜けてしばらく走るとミルフォードサウンドに到着します。バス停はクルーズ船が出航する港のすぐ脇の駐車場に泊まります。(ここでクルーズが終わるまで待っています)
この港から見るミルフォードサウンドの景色が素晴らしいです。(下の写真)
ミルフォードサウンドは霧がかかるなど天候が悪いことも多いようですが、この時は幸運にも快晴でした。
今回乗船したのは下の写真右側にある赤白の船です。
たいていはバスツアーのパッケージに含まれていて、バス下車時に運転手が引換券を渡してくれるので、これを乗船券に交換します。(ツアーによっては直に乗船券を渡してくれるかも)
複数の船会社がクルーズ船を就航しているので乗り間違え、乗り遅れに気をつけましょう。
船が出航して港を振り返るとこんな感じです。
船には椅子もありますが、ほとんど全員座りません。皆デッキに出て景色を見ています。
それもそのはず、この景色ですから。
山にかかるのは雲なのか霧なのか、晴れていても幻想的な景色に見入ってしまいます。
フォールズ(滝)
クルーズの見所の一つがあちこちに点在する「滝」。
フィヨルドという切り立った崖に囲まれた地形故か、いたるところから水が流れ落ちています。
クルーズ船は滝のすぐ目の前まで近寄ってくれます。
滝は世界共通で観光客に人気で、滝に近づくと皆デッキに出てカメラを構えていました。
地形も複雑なので、滝の流れ落ち方も様々です。いくつ見ても飽きません。
終盤、クルーズ船はその舳先を滝の真下に入れてくれます。希望者は用意された雨合羽を着て滝行?を受けることも。(その様子は後のビデオに収めてあります。)
野生動物
岩場には野生動物(オットセイ?)の群が甲羅干しをしています。
慣れたもので船が近づいても身動き一つしません。
お弁当
バスツアーにはなぜか「Bento」のオプションがあり、船上でいただく日本食も良いなと思って予約しておきました。
これが予想を裏切る美味しさでした。間違いなく日本人の味覚を心得た和食店が作っている味でした。船には軽食の売店しかなく、また道中に昼食をゆっくり頂く場所もなかったので、お弁当を予約しておいて正解でした。
お弁当を珍しそうに見る他国観光客の視線がちょっと気になりましたが。
クルーズのビデオ映像
船から見た景色、野生動物、滝の映像をビデオに収めています。(時間:3分、音声なし)
個人で行くか、ツアーで行くか
ミルフォードサウンドへの行き方は大きく三つあります。
- 個人でレンタカーを借りていく
- 現地発着のバスツアーを手配する
- あらかじめ組み込まれたツアー旅行で行く
オプショナルツアー
クイーンズタウンやテ・アナウ発着でミルフォードサウンドのクルーズを含むバスツアーはいくつかあるようです。
例えばネットから日本語で申し込めるツアーもあります。ガイドも日本語でとなるとやや割高になりますね。
ミルフォード・サウンド | ニュージーランドの観光・オプショナルツアー専門 VELTRA(ベルトラ)
日帰りの旅程は単純なので、都度集合場所と集合時間さえ気をつけて、あとは同乗する他の観光客の後についていけばなんとかなります。
時間と予算に余裕があれば、船上で一泊するプランなど選べば十二分に楽しめそうですね。
ミルフォードサウンドの夕焼けや朝焼けが見れるのは魅力的ですね。入江なので船に泊まっても揺れは小さそうですし。
バスパス「インターシティ・フレキシパス」
もっともオススメしたいのがフレキシパスです。時間売りしているバスのパスで、各旅程(例えばクイーンズタウンからミルフォードサウンド往復)の必要時間に応じて事前購入した時間を消費していく、というものです。
パスは5時間単位でネット購入でき、一度に多く買うほどお得です。またパスを使うときもネット上で予約できます。
バスの車両やサービスもオプショナルツアーと遜色ありません。一部のフェリーが利用できたり、ミルフォードサウンドのクルーズ船なども込みで手配が可能です。
残念ながら、日本語対応していないので、英語のHP上でパス購入、予約する必要がありますが、そのお得度がかなり高いのでチャレンジする価値は大きいです。
一度慣れてしまえばあとは簡単です。個別にオプショナルツアーを申し込みするより楽かもしれません。
おしまい。